フェニキア人は、最初に生まれた子供を殺して神に捧げていたと言う。
その行為はトペテと呼ばれていたらしいが、実は合理性がある行為だった。
なぜなら、トペテは出生率を回復させる引き金(トリガー)なのだからだ。
近年、世界中の先進国で少子化が進んでいる。
「乳児死亡率の低下が、出生率の低下の引き金になっている」
と結論付けている。
「子供を失った母親というのは、本人、あるいはその周囲にいる人々に、子供を生むような圧力を出す」
のかもしれない。
個人と個人が、子供の死を通して、深く繋がっている事を示唆しているのではないだろうか?
社会では、乳児の死は、出産トリガーとでも言うべき機能を持っているのかもしれない。
それで、この文脈で言うと、
フェニキア人の子殺しは、合理性があるのだ。
乳児死亡率を、人為的に高止まりさせ、少子化が起きないようにしている。
2000年も前の人類に、そんな知恵があったのかと疑わしいが、ありうる話だと思う。
孔子、孟子、老子、釈迦、キリスト、ソクラテス、プラトン、アリストテレス、アルキメデス、ユークリッド、
人類史上に名を残すような偉人、天才というのは、すべて2000年以上も前に存在した。
何らかの理由で、2000年前の人類は頭が良かったのだ。
だから、
出産トリガーの法則に気がつき、
フェニキア人の奇妙な風習につながったのかもしれない。
おそらく、乳児に死なれた母親というのは、はっきりと分かるくらいに壊れてしまうのだ。
その壊れっぷりが、天才をして、
「乳児の死はトリガーだ」
と気づかせたのだろう。
もちろん、だからって現代で乳児殺しをすれば、ただの犯罪者だ。
だが、このままでは西暦3300年に日本は滅亡する。
日本は、毎年78万人ずつ人口が減るという、ある意味
「虐殺の時代」
に入っている。
3、4年で、ポルポトの大虐殺と同じだけの人口が減る。
そんな時代に、
「乳児殺しを罰し、ポルポトの大虐殺は許容する」
という行動を政府が取ってしまう事になる。
これは、東大を出た官僚たちが、算数さえできないという事なんだ。
人の知能は意外と低くて、
乳児殺しの1人と、
ポルポトの大虐殺の250万人では、
乳児殺しの1人の方を優先してしまうような所があるのだ。
おそらく、乳児トリガーの存在に、現代人は気がつかない。
気がついても、道徳的に、法律的に、乳児殺しを許容できない。
そんな事は、野蛮時代への回帰でしかないと一蹴するのだ。
そうやって、理想論ばかり言って、人の性質から目をそらすと、
亡国の憂き目に遭うだろう。
とはいえ、
乳児殺しは、まあ現代では許容されないだろう。
しかし、
なんらかの形で乳児トリガーを発動させないことには、国は滅ぶとは思うのだが。